イタリアから夫がやってきたので、能登の珠洲にある馴染みの湯宿まで車で行こうという話になりました。
珠洲は今年の2月に取材で訪れていますが、震災のダメージを被った地域はその時とほぼ変わらず。
時々重機が稼働していますが、見かけたのもごくわずか。
若い頃からずっと憧れていた能登だけに、もどかしい気持ちでいっぱいになりました。(能登について記したエッセイhttps://news.yahoo.co.jp/articles/bd994ad62e6968af14df6dd5752d6d8a123dc77f )。
馴染みの宿は損傷も殆ど無く、インフラに頼らない陰影礼賛な佇まいは相変わらず。慎ましさと気品がぶれることなく融合している、こんな宿はなかなか他にはありません。
夜も窓を開けて虫の声を聞きながら扇風機だけでぐっすり安眠。
能登の翌日は富山経由で岐阜へ。9月から「ヤマザキマリの世界展」を開催していただく南砺市福光のPAで蕎麦を食べ、かつて不条理な理由で訪れるチャンスを失った悲願の白川郷へ(参考:「モーレツ!イタリア家族」)
里山の原風景は美しいが暑すぎる。
夫は念願の白川郷に興奮しつつも体力の限界を感じて無口無表情に。
かき氷とラムネで体を内部からがっつり冷やし(年寄りには良くないのはわかってますが)、その後向かったのは奥飛騨の平湯温泉。
20度という人道的気温と温泉で、生きている喜びを噛み締めました。
本州でいちばん厚みのある距離の縦断でしたが、ポルトガル在住時、実家のあるベネチアーリスボン2700キロを当たり前のように行き来していた大陸の人にはそれほど大袈裟なことではなかったようです。
ネタをいろいろと仕込んで戻ってきてからは続テルマエの9話目を全力で執筆中でございます。9話はちょっと変化球的内容でいきます(下書きチラ見せ↓ 焦って書くので字きたな)。お楽しみに
今しばらくお待ちを!